当研究室には4名の教員がおり、それぞれやや異なった対象を研究しています。それぞれの詳しい内容は各教員の個人ページを参照して下さい。とは言っても4人がバラバラなことを研究しているわけではありませんし、セミナーも一緒に行っています。共通するキーワードは「統計力学」「熱力学」で、これらは非平衡物理やソフトマター物理も含んでいます。
「ソフトマター物理」は文字通り「柔かいモノを研究する分野」をファッショナブルに言い換えただけのバズワードと思う人もいるかもしれませんが、これは単にモノとしての研究対象を表す言葉ではありません。「これまで物理が相手にしなかった(できなかった)ような、泥臭い身の回りの現象や工業的な状況をもエレガントな物理の対象にする」という開拓精神も内包しています。泥臭さとエレガントさのバランスは人それぞれですし、研究である以上は泥臭さの方が大抵上回るのですが、身近な現象に興味があって、なおかつ物理の理論のエレガントさにも惹かれる人は、このグループに向いているはずです。
田之上(助教)は古典乱流や量子乱流といった流体現象、青山(助教)はフラストレート性を持つスピン系、湯川(准教授)は地球惑星や日常生活で見られるパターン形成現象のモデル化、波多野(教授)は地震・摩擦・破壊などの非平衡現象のモデル化が主な研究対象です。このような具体的現象の解明を通じて、熱力学や統計力学の理論を深めていくことを目指す点は4名とも共通しています。
もちろん人間的な個性はそれぞれ異なりますので、興味を持った方は研究室見学に来て、教員とぜひ直接話してみて下さい。
志望学生向けの文章
大学院入学案内資料からの抜粋
大学院入試は8月末に、物理学専攻と合同で行われています。当研究室はC2グループに属していますので、出願時にはC2グループを選択して下さい。
卒業研究の説明文書
これは阪大物理学科内部向けではあるのですが、大学院希望者への案内としてもあまり問題ありません。
研究室選びに際する余計なアドバイス
これは文字通り余計な一般的アドバイスですが、一部の方には評判がいいようなので、迷っている学生さん向けに公開しておきます(文責は波多野にあります)。